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2006年12月29日 (金)

韓国の潮目は変わり、経済絡みが主、だろう/盧武鉉大統領離れは盧武鉉大統領離れか

なるほど、支持率にマイナスはないのである、なんてのはさておき、韓国の政情を知らぬド素人がいくつかの記事から愚考してみる。

激震続く韓国で一つ明らかになりつつあるのは潮目が完全に変わりつつあるものの、それは日本で主に関心を持たれている分野ではなく経済を主としているという点と、盧武鉉大統領離れ(というよりここまでくるとパージか)が進んでいるもののその過程は単純なものでもないのだろう点なのだろうと感じる。

韓国KBSによる世論調査が中央日報で紹介されているが、盧武鉉大統領が386世代の強い支持を受けて誕生したときとは全く違った様相を見せている。一位が朴正煕元大統領で圧倒的、二位が金大中元大統領、三位が全斗煥元大統領・・・・ホント隔世の感すら。

(以下、中央日報の記事より引用)
国政運営最も良くやった大統領は朴元大統領

歴代大統領のうち国政運営を最も良くやった大統領は朴正煕(パク・ジョンヒ)元大統領、というアンケート調査の結果が発表された。

公営放送・KBSテレビ(韓国放送公社)の時事番組『サム』が大統領のリーダーシップに関連した世論調査を行なったところ、最も国政運営を良くやったと思われる大統領に、朴元大統領が58.3%という圧倒的支持を得て選ばれた。続いて、金大中(キム・デジュン、17.9%)、全斗煥(チョン・ドゥファン、4.2%)元大統領の順だった。

「ない」との回答も10.6%に達した。これは『サム』が世論調査機関のメディアリサーチに依頼し、全国の成人男女1000人を対象に今月12~13日実施した電話によるアンケート調査の結果。95%の信頼レベルで、標本誤差は±3.1%。朴元大統領が経済発展のため民主主義と人権を制限したことについては、回答者の61.2%が「当時の状況から、経済発展のためある程度の制限は避けられなかった」と回答。

「経済発展を口実に民主主義と人権を制限したのは間違っている」という回答は33.9%だった。一方、盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領の国政運営については「非常に間違っている」(30.8%)、「概して間違っている」(48.9%)など「間違っている」との回答が79.7%にのぼり、「良くやっている」との回答は「非常に良くやっている」(1.2%)、「概して良くやっている」(16.9%)など18.2%にとどまった。(引用終わり)

ある意味盧武鉉大統領の周辺にとっては、低迷する支持率よりも衝撃的な数字なのかも知れない。

李明博前ソウル市長がリードしていることとも付合する。

新党構想が動き始めている。盧武鉉大統領パージとも見える動きが。「開城工業団地で踊った」議長と「日本の野党第一党の幹事長が竹島上陸後に会いに行った」元議長が新党結成で合意。

(以下、朝鮮日報の記事より引用)
金槿泰・鄭東泳、盧大統領抜きでの新党結成に合意

ヨルリン・ウリ党の金槿泰(キム・グンテ)議長(代表に当たる)と鄭東泳(チョン・ドンヨン)元議長は28日に緊急会合を開き、「原則ある国民の新党」結成を推進すると発表した。また、2人は「国民の新党は、特定の人物の影響圏から抜けだし、自律的、独立的に結成されなければならない」と主張した。

これは、与党の新党結成に介入しようとする盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領に対する一種の公開警告であり、政治的な決別宣言でもある。これにより、与党圏再編をめぐり、盧大統領を一方の軸とする勢力と、与党内の最大会派を率いる金槿泰・鄭東泳の2人を軸とする勢力同士の激突は避けられなくなった。つまり、来年の大統領選挙における政局の主導権をめぐり、現職大統領と与党大統領候補の間で激烈な駆け引きが始まったわけだ。

盧大統領は既に今月4日、ウリ党党員に宛てた手紙の中で、与党が推進している新党結成について、「民主党に吸収され、地域政党に逆戻りしようとする行為」と反対する立場を示したことがある。青瓦台(大統領府)はこの日も金槿泰・鄭東泳の2人の会合について、▲地域主義政党への回帰は認められない、▲党のアイデンティティーは守らなければならないとし、盧大統領の立場を再度表明した。しかし、与党内の新党派は、盧大統領の新党に関する言及や介入自体を拒否している。

金槿泰・鄭東泳の2人は合意文で、「現在、国民はウリ党に絶望している」と指摘した。2人は今後推進する統合の対象として、平和改革・未来勢力などを挙げた。また、盧大統領の残りの任期期間中は「政府の成功のため、国政運営を誠実に支える」と表明した。(引用終わり)

盧武鉉大統領パージに違いはないのだろうが、特定の人物となるともう一人いるはずである。高建元総理である。新千年民主党との主導権争いもあるだろうが、そうした人物の影響を受けないようにしようと言うのは、盧武鉉大統領対高建元総理との争いの帰趨を見守っているという見方もできるような気がするのだが。

しかしまぁ、激震続きで何でもありという感じがしないでもない。新党結成となれば確実に与党は割れる、となると盧武鉉大統領と小さくなった新しい様相を見せることになる与党はより先鋭化するだろうとなると、という話意外にもいろいろ興味深い記事が産経新聞に。

(以下、産経新聞の記事より引用)
【核の空白】(下)抑止力への道 二面性、有効利用の時

今月初旬、米国の知日派の安全保障専門家が来日し、安倍晋三首相と会談したあと中川昭一自民党政調会長を訪ねた。

専門家「安倍首相には、中国首脳に今度会ったら、日本の核保有を中国が望まないのであれば、中国の影響力で北朝鮮の核を廃絶させるべきだと要請してみたらどうか、と申し上げた」

中川政調会長「それはどうか。核保有国が核を廃絶したためしがない。日本で核の議論が起こると、常に自主独立、そして日米同盟の破棄という議論に発展する。共和党内においてもそうだ」

専門家「かつて、英国が核保有を考えた際に米国は当初反対した。だが、英国が核保有国になった後も米英の同盟は崩れなかった。日本が核を保有しない方が望ましいと米国が考えるのは、日本を特別扱いするのかという議論があるからだ。核保有が日本にとって賢明かどうかについては、日本しか回答は出せない」

米国の「核」外交とは、つまるところ現実主義である。18日にブッシュ大統領が署名した「米印平和原子力協力法」は、核拡散防止条約(NPT)非加盟国向けに核物質を輸出禁止している「74年原子力法」をインドに適用除外する。つまり、インドの核保有は不問に伏され、米国から軽水炉や原発用濃縮ウランを入手できる。

隣のパキスタンも1998年5月、インドに続き地下核実験を成功させた。米国は両国にしばらく「経済制裁」を行ったが、両国ともほとんど打撃を受けなかった。2001年の同時多発テロ以降、パキスタンは米国の同盟国扱いになり、経済はブームが続いている。

日本が核を保有できないという理由は、経済面でも沢山ある。例えば、核保有宣言すれば、日本に軽水炉技術や濃縮ウランを供給している米国をはじめ、使用済み核燃料の再処理を引き受けている英仏も日本の原子力協定違反を非難する。米英仏などから譲歩を引き出し、新たな協定を結ぶまでの間は、総発電量の3割を供給している原発が運転できなくなる恐れが発生する。

厳しさの増す現実は、北朝鮮の核保有にある。筑波大学の古田博司教授は「韓国の盧武鉉政権は来年、突如、北との統合を宣言することだってありうる」とみる。同教授の分析によれば、盧武鉉政権と与党ウリ党は「過激派」が要職を占め、野党のハンナラ党でも親北派が影響力を強めている。統一により「核」の半島が日本列島と真っ向から向き合う。

経済と軍事、日本はこのバランスをどうとるべきか。日本はただちに核保有できないとしても、いつでも踏み切れるだけの潜在力を磨き、その能力そのものを「抑止力」とすることは可能なはずである。本紙25日付の政府内部文書「核兵器の国産可能性について」の報道は、南北朝鮮や中国に大きな衝撃を与えている。中国共産党の意見を代弁する香港の新聞「大公報」も大陸の地方紙も大きく転載した。国営通信社の新華社は本紙記事について、「日本はわずか3000億円で数年内に自衛隊の武器庫に核兵器を装備できるのだ」との論評を中国全土の新聞に流した。

問題は「抑止」になるだけのリアリズムが日本の核技術開発にあるかどうかである。ネックは意外なところにある。政府文書は、小型核弾頭試作のためには3~5年の期間、最大3000億円の予算、さらに数百人の技術者動員が必要と結論づけた。

日本の大学の工学部で「原子力」と名のつく学科は今、福井工業大学にしかない。東大も京大でも学部からは「原子力」の看板がとっくに消えた。大学院の研究者は情報技術(IT)やナノテクに移行、地味な溶接や材料工学は消滅または衰退の一途だ。核弾頭開発どころではない。在来の核エネルギー平和利用部門への人材供給すら危ぶまれている。

核には平和と戦争という二面性があるにもかかわらず、日本の核開発路線は縦割りそのもの。経産省・資源エネルギー庁は最近まとめた「原子力立国計画」で2兆1900億円かかる六ケ所再処理工場から、その安全性や巨額の開発費で先頭を切っていたフランスが放棄した「高速増殖炉」国産までうたっている。10年の空白をやっと克服したウラン濃縮は唯一の軍民両用技術であり、抑止力になりうる。「選択と集中」が核政策にも急がれる。(編集委員 田村秀男)(2006/12/28 10:42)(引用終わり)

どちらにせよ、2007年も北朝鮮の拉致をはじめとする人権問題、核・ミサイル、不法行為の問題をどうにかしようとする日本やアメリカ、そして一部を除く国際社会にとって韓国というのがどういう態度でいるのか、今まで通りないしそれ以上に親北か、消極的に国際社会に強力か、大転換で国際社会の側に立つのか、それとも内向きの経済政策に取り組むことで立場を鮮明にしようとしないのか、などいろいろと大統領選挙以外にもやきもきする場面は少なからずあるのだろう。

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