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2006年10月28日 (土)

北風が勝敗を左右したわけではない補選-韓国で危機に際してトップリーダーに求心力が集まるわけでもないという分かりやすい事例

韓国のスパイ疑獄、小生のようなド素人にはその通称が決まりつつあると言うことぐらいしか分からない。韓国メディアは「386スパイ」といったように報じている。

先の日曜日補選で北朝鮮の核実験が、危機対応のために現政府・与党の追い風になったなんてことが言われているが、大韓民国第六共和国の現在の大統領、盧武鉉大統領には逆風しか吹いていない。与党のウリ党にも逆風しか吹いていない。要は、「日頃の行い」、なのだろう。

外交・安保政策の方向転換もさることながら、このスパイ疑獄を公明正大に徹底的に解明していかなければ、韓国内での非難集中どころか、これまで以上に国際的な韓国の信頼度がどうなるか分かったもんじゃない。

以下引用する朝鮮日報の記事の中ではものすごい数字が出てくる。
12.9%と14.1%、それぞれ大統領支持率と与党支持率である。

(以下、朝鮮日報の記事より引用)
【コラム】盧大統領、今の支持率では核問題への対応困難

盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領の支持率は現在12.9%。就任以来最低の支持率だ。韓国社会世論研究所が10月24日に行った世論調査によるものだが、同じ調査で国民の63.3%が「現在の状況は国家的な危機」だと答えた。国民の危機感は盧武鉉政権発足以後では頂点に達している。その1週間前に行われた調査では、国民の79.1%が対北朝鮮政策の全面的または部分的な見直しをするべきだと主張した。今後の情勢によっては、大統領の支持率はさらに低下し、国民の危機感はさらに増大し、対北朝鮮政策をめぐる盧大統領と国民の意見のズレはさらに大きくなる可能性が高い。

盧大統領が今すぐにすべきことは、北朝鮮の核問題に対する認識を改めることだ。盧大統領の認識の転換なくしては、支持率が上がることもないだろう。盧大統領の認識は「北朝鮮の核は先制攻撃用ではなく防衛用だ」(核実験前)と、「平和ボケも問題だが、過敏になりすぎるのも危険だ」(核実験後)の2点に集約される。大統領がこんな体たらくでも、韓国政府の政策が二転三転せず、同盟国が韓国に疑いの目を向けないとすれば、それはむしろ異常だといえる。国会統一外交安全保障委員長の「米国が金剛山観光事業を問題視するのは、内政干渉もはなはだしい」という発言も、盧大統領の発言の延長線上にある。こうした発言は、米国の顔色をうかがいながら米国をあおり、韓国に手を伸ばしてきた北朝鮮の二重策略に巻きこまれた結果出てきたものだ。

今から20年ほど前にさかのぼる北朝鮮の核開発の歴史をちょっと考えただけでも分かることだ。金日成(キム・イルソン)、金正日(キム・ジョンイル)父子が核を見くびり、核開発を本格化させた1980年代から90年代は、南北の体制競争に決着がついた時代だ。当時すでに北朝鮮は、南北の体制間の優劣は到底覆せないということを悟り、あきらめていた。北朝鮮の核に依存しようという心理の背景には、こうした国家的な無力感や絶望感がある。さらに追い討ちをかけたのが、90年前後の共産圏崩壊だ。北朝鮮の核開発の決定的な動機は、韓国の成功を目の当たりにした北朝鮮の絶望感だというわけだ。北朝鮮が自国の体制にとって脅威となると信じる本当の敵は、米国ではなく、韓国の成功神話だった。北朝鮮も米国が体制を保障してくれるからといって、基礎部分が崩壊している北朝鮮の体制が長続きしないことぐらいは分かっている。だとすれば、北朝鮮の核兵器の標的もまた韓国の「成功」にほかならない。

現在、韓国のGDP(国内総生産)は7875億ドル(約92兆6179億円)に達する。1人あたりでは1万6000ドル(約188万円)だ。これに対して北朝鮮のGDPは208億ドル(約2兆4463億円)、1人あたりでは914ドル(約11万円)だ。この数値でさえ、北朝鮮の発表は誇張したものだとして、統一院と韓国銀行が推定作業を行っている。だとすれば、北朝鮮の絶望感と無力感は80年代、90年代よりも深刻になる一方だろう。まさにこのために、北朝鮮は米国の報復をもたらすことが分かっていながらも、核開発に再び手を染めたのだ。

北朝鮮の核問題への対応の出発点となるのは、大統領が「北朝鮮の核の当事者、被害者は韓国にほかならない」という認識を持つことだ。しかし、仮に盧大統領の考えが変わったとしても、政府・与党の考えが変わったという保障が得られないというのが今の現状だ。支持率14.1%の与党ヨルリン・ウリ党の議員ですら、支持率12.9%の盧大統領は恐れるに足りないという。これこそが、今すぐに大統領の支持率を上げなければいけない理由だ。

その上で、盧大統領は金正日総書記に対し、体制維持のための核実験は、逆に体制を滅ぼす効果しかないという、はっきりとした警告をしなければならない。韓国政界の分裂した隙間に割り込んで、「民族同士」という思想を吹き込もうとする荒唐無稽な考えにも楔(くさび)を打ち込まなければならない。大統領がこうした力強いメッセージを伝えるためには、そこに韓国国民の総意が込められなければならない。しかし、それも12.9%の支持率では叶わないことだ。

北朝鮮の核問題が慢性化すればするほど、韓国の国益を守るためにも、大統領の対外説得力が重要になってくる。大統領の対外説得力は、大統領に対する国民の支持と一定の相関関係がある。大統領の国内での威信が高いほど、同盟国に対する発言権も増し、国益を守る力もそれだけ強くなる。逆に大統領に対する国民の信頼度が低いと、これらはすべて反対になる。大統領の支持率が12.9%というのは、あまりにも危険な数字としかいえない。

今、韓国の第一の課題は、大統領が自らに対する国民の支持を高めることだ。その方法は一つだけだ。国民に対して「自分のもとへ来い」と手招きするのではなく、自らが国民の前に出て行くことだ。(引用終わり)

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