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2006年8月22日 (火)

ブロック大会で所信表明合戦。では、他党はどうなるかというところも注目しなければならないと認識

「美しい国」、「絆」、「日本の底力」、「自然との共生」、「年金の抜本的な改革」の五者そろい踏み。
写真や映像では存在が確認されるのに、あら不思議、記事の中からは姿が消えるだなんて(ちなみに以降に引用する毎日新聞の記事ではこういう現象は生じていない)、これは何かのミステリーかというブラックなジョークも出てくるかも知れないとかはさておき。写真は写真でもツーショット撮影が局地的に大流行したらしいというはなしもさておき。

所信表明合戦では、改憲を具体的なスケジュールに乗せるや日本版NSCやあのおかしな解釈を改正すると安倍長官、それ以外の部分にも対立軸を出す谷垣財相、経済通をアピールし細論に入ったら違いが分かると麻生外相、といったところなのだろうか。

では、その後どうなっていくのかということを考える上で非常に考えさせられるのが毎日新聞の記事。小生のようなド素人は鳥瞰的な視点で政治を見ることができていないと考えさせられた。

小生、新総裁が決定するということが、連立を組む公明党(そういえば公明党の代表はどうなるのだろう)に、最大野党・民主党にどういう影響を与えるのかについて考えが及んでいなかった。

(以下、毎日新聞の記事より引用)
自民総裁選:安倍氏、「改憲」に意欲強調 ブロック大会で

自民党は22日、南関東・北関東ブロック合同大会を横浜市で開き、安倍晋三官房長官、麻生太郎外相、谷垣禎一財務相らが総裁選への「所信表明」と題して演説した。「ポスト小泉」の主要3候補が顔をそろえたのは初めて。安倍氏は「新しい憲法を制定すべく、政治スケジュールに乗せるためのリーダーシップを発揮すべき時がやってきた」と述べ、首相在任中の憲法改正に意欲を示した。また、日米同盟の信頼性を高めるため、首相官邸に日本版NSC(国家安全保障会議)を設ける意向を明らかにした。

安倍氏は大会後、集団的自衛権について、記者団に「日本を守るために何をすべきか検討しなければならない」と述べ、現憲法のまま解釈変更で行使を容認できないか検討する考えも示した。

ブロック大会には約5000人が参加。演説会には出馬に意欲を見せる河野太郎副法相、鳩山邦夫元労相も参加した。

安倍氏は憲法改正と並ぶ重要課題として教育改革に取り組む姿勢を強調。外交に関して言及したNSCは米国の組織で、外交・安保調整、決定を行う。安倍氏の狙いは日本版NSCにより、官邸主導の外交を打ち出す狙いがあると見られる。

一方、谷垣氏は得意の経済・財政対策を中心に持論を展開し、「地方自治体に安定的な財政基盤を与える必要がある」などと主張。集団的自衛権については「解釈(変更)によって行うべきではなく、憲法改正で行うべきだ」と述べ、安倍氏との違いを強調した。

麻生氏は経済政策と地域間格差の解消を前面に出し、「伸びる産業分野には規制緩和や減税などで後押しする必要がある」と強調。教育基本法改正案について「臨時国会で断固成立させなければならない」と語った。【宮下正己】

◇独走態勢の安倍官房長官「自主憲法制定」で求心力狙う

自民党総裁選で独走態勢を強める安倍晋三官房長官が22日の党ブロック大会で、憲法改正を具体的な政治日程に乗せる考えを表明した。祖父・岸信介元首相の悲願で、自民党結党以来の党是の「自主憲法制定」の実現を目指す姿勢を強調することで、党内の求心力を高める狙いがあるとみられる。さらに来年夏の参院選に向け、改憲問題で意見集約が進まない民主党に対し、「保守攻勢」で揺さぶりをかける思惑もあるようだ。

「新しい憲法を私たち自身の手で立ち上げていかないといけない」

安倍氏は約10分間の演説で、憲法改正を真っ先に掲げた。大会終了後には憲法改正の前段階として、解釈変更による集団的自衛権の行使容認を政権構想で打ち出す考えを示した。

この発言に対し、公明党内には「首相になった後、連立政権がうまくやっていけるのか」(幹部)との懸念が早速上がった。こうした反応を承知であえて保守色を鮮明に打ち出したのは「安倍氏らしさの原点」(側近議員)を示すためだ。

加えて、憲法問題で踏み込んだ発言を控える民主党の小沢一郎代表との違いをはっきりさせる効果もある。次期政権の命取りにもなりかねない来年の参院選での「民主党の結束を崩す好材料になる」(同)との計算も働いていた。

「私たちが取り組まないといけない大きな課題は教育の再生だ」

安倍氏が憲法改正に次いで強調したのが教育基本法改正の実現だ。憲法改正と教育改革は長年の持論。近著「美しい国へ」でも、この二つの課題について、経済成長優先の結果、「後回しにされた」として、強い意欲を示している。

一方、谷垣禎一財務相は集団的自衛権行使容認をめぐり、安倍氏が解釈変更の考えを示したことを批判する形で、改憲によって対応する考えを表明。「憲法論争」という新たな対立軸を示した。党内ハト派集団の代名詞だった「宏池会」(旧宮沢派)の流れをくむ谷垣氏にとって、憲法論争は安倍氏、麻生太郎外相の「タカ派路線」との違いを示せる絶好のテーマ。今後も持論を積極的に訴える方針だ。

「経済通」をアピールしたのが麻生氏で、演説の大半を経済政策に割いた。年金制度改革では「明日にも年金がなくなるかのごとき話は間違っている」と谷垣氏を暗に批判する場面も。ただ、安倍、谷垣両氏が独自色を出したのに比べるとインパクト不足は否めず、終了後、記者団に「安倍候補は具体的な話をしなかったので、内容に入らないと差は出てこない」などと語った。【中田卓二、犬飼直幸、平元英治】

■22日の自民党ブロック大会での安倍晋三官房長官、谷垣禎一財務相、麻生太郎外相の発言要旨は次の通り。

<安倍氏>新憲法制定を政治スケジュールにすべくリーダーシップを発揮すべき時がきた。そのうえでまず取り組むべきは教育の再生。先生、学校が信頼される教育を再構築し、静かな誇りを持てる日本にしたい。

少子化を防ぐ政策の動員が必要だが、人口が減少しても経済成長は可能で、キーワードは(1)人材育成(2)新しい技術開発などのイノベーション(3)外国から投資や人材を受け入れた社会、経済、国のオープン化。地域再生への取り組みも必要だ。社会保障制度の一体的改革は避けられない。

外交・安保の一番は日米同盟。政府間対話のため、米国のホワイトハウスにあるNSC(国家安全保障会議)のような組織を官邸に作る。韓国、中国との関係も大事で、率直に話し合える環境を作るため全力を挙げる。インドやオーストラリアなどと自由、民主主義、人権の価値観をアジアに広げるためのマルチの会議の場が必要。世界から「日本は活力とチャンスとやさしさに満ちた国。仕事し、子供に教育を受けさせたい」と思われる美しい日本をつくりたい。

<谷垣氏>世界中から人、モノ、カネ、情報が集まる日本をつくっていくのが大事だ。懸念は地方の活力をどうやって引き出していくか。地方自治体の財政に安定的な基盤を与える必要がある。

社会保障の不安は「長続きするのだろうか」というところに行き着く。必要な財源は逃げることなく議論することが大事だ。消費税を社会保障の財源だと位置付け、子どもや孫の世代に負担を先送りしないようにする。

外交の基軸は日米関係だが、アジアとの関係は避けて通れない。首脳同士が腹を割って議論していく体制を作り上げていくことが必要だ。集団的自衛権と憲法の関係を考えておかなければならない。解釈(変更)ではなく、きちっと憲法改正で行うべきだ。

日本が目指す社会は弱肉強食ではない。国と国民が信頼の絆(きずな)で結ばれている社会ではないか。

<麻生氏>ここ数年、経済に少しずつ活力が出始めたが、地域によって差がついているのも事実だ。それを補うのは政府の義務だ。「小さくても温かい政府」でなければならない。伸びる産業分野を償却の前倒しや規制緩和、減税などで後押しすれば、税収増にもつながる。元気な高齢者、治安のよさという「日本の底力」を再認識する必要がある。

教育基本法改正案は次の臨時国会で断固成立させなければならない。年金に対する不安は解消すべきだが、明日にも年金がなくなるかのごとき話は間違っている。

外交政策は当然、日米同盟が基軸。アジアとの関係もいっそう強化すべきだ。10月の衆院補選、11月の沖縄県知事選、春の統一地方選の先に参院選がある。参院選で過半数を失えば政策を実行に移せない。各種選挙に自民党が何が何でも勝つことが次の総裁のもっとも大きな使命だ。
毎日新聞 2006年8月22日 21時06分 (最終更新時間 8月22日 21時54分)
(引用終わり)

連立は是々非々+相互補完でいくことになったりするのか、野党はいろいろなものをうやむやに反自民でまとまろうとするのかまったくわからないが、少なくとも秋の国会で自民党は自党がペースを握る形で外交安全保障論議を進めようと考えようとしているような気はする。

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