« ゼーリック国務副長官が辞任、後任候補の一人として報じられているバーンズ次官の名前から考えさせられること | トップページ | 大統領発言は「日本に韓国が挑発できないほどの国防力がある」と言えるだろうかと考えさせられる内容で »

2006年6月21日 (水)

今こそ拉致・人権問題でも制裁をと打ち出すとき/韓国と北朝鮮、ウリ党の危機意識のなさと米韓離間とその打ち消し躍起

ジュネーブで国連人権理事会の初会合が始まり、外務省がしっかりと拉致問題を打ち出していると報じられる一報で、この理事会が果たして当初の期待通りの機能を果たすかどうか(すでに理事国には問題があるメンバーが多数いるが)、以下引用する日本経済新聞の後段の問題により実効的な対策を打ち出せるかなど気になるところはいろいろある。

(以下、日本経済新聞の記事より引用)
北朝鮮の拉致問題「国際的連携強化を」・外務政務官

【ジュネーブ=市村孝二巳】外務省の山中政務官は19日、国連人権理事会の初会合で演説し、北朝鮮の拉致問題について「日本にとって未解決であるだけでなく複数の国に及ぶ国際的な広がりを持つ問題だ」と述べ、国際社会の連携強化を求めた。新設した人権理の意義は拉致問題など「深刻な人権侵害の解決に道筋をつけられるかどうかにかかっている」と期待を表明した。

一方、アジアや中南米などから売春目的で日本に身売りされる女性が後を絶たないと日本が批判されている問題については「児童の商業的性的搾取を含む人身取引対策でアジアを中心に協力体制を構築してきている」と、従来の対策を説明するにとどまった。 (10:57) (引用終わり)

北朝鮮のミサイル問題で、アナン事務総長が訪れると行った国の数には明らかに少なすぎるといった問題があるが、日本も入っている。この席でも拉致・人権問題での制裁の必要性をしっかりと。

(以下、日本経済新聞の記事より引用)
国連事務総長、北朝鮮ミサイル「日中韓と対応協議」

【パリ=安藤淳】訪仏中の国連のアナン事務総長は20日、北朝鮮が進めているとされる長距離弾道ミサイル「テポドン2号」の発射準備について、「北朝鮮は我々の懸念に耳を傾けるべきだ」と強調した。また、「中国、日本、韓国などの首脳と会い、対応策を協議している」と述べ、各国との連携を通して問題解決を目指す考えを示した。

ドビルパン仏首相もアナン事務総長と会談後、「北朝鮮がミサイルを発射した場合には国際社会は断固たる姿勢をとり、国連安保理は必要な措置を講じるべきだ」と述べた。(引用終わり)

それにしても何で中国、日本、韓国だけなのだろうか、アメリカ・ロシア・インドネシア・オーストラリア・ニュージーランドは?

北朝鮮のミサイル騒ぎで一番動揺しているのは、どうやら韓国のようで、

(以下、CNN.co.jpの記事より引用)
金前韓国大統領、訪朝延期 テポドン問題受け

2006.06.21
Web posted at: 11:44 JST
- CNN/AP

ソウル──韓国の金大中前大統領は、北朝鮮に長距離弾道ミサイル「テポドン2号」を発射する兆候があることから、来週から予定されていた訪朝を延期した。丁世鉉・前韓国統一相が21日、記者会見で明らかにした。

丁氏は、金氏の渡航が「難しくなった」と述べる一方、北朝鮮の金氏に対する訪朝要請は依然有効であり、双方が今後も接触を続ける姿勢にあることを明らかにした。

金氏は現職大統領時代の2000年6月に訪朝し、北朝鮮の金正日総書記と会談。南北分断後、首脳会談はこの1度しか行われていない。金氏は来週から4日間の日程で私人として訪朝し、金総書記と再会する予定だった。当初は軍事境界線を越える列車に乗ることも計画されていたが、先月北朝鮮側が列車の試運転を直前に中止すると通告したことから頓挫した。

金氏は20日、バーシュボウ駐韓米大使と会談し、ミサイル発射によって北朝鮮が国際社会での孤立を深めるとの認識で一致した。

一方、北朝鮮外交当局者は韓国聯合ニュースに対し、ミサイル発射モラトリアム(猶予)が適用されるのは、北朝鮮が米国と対話している場合に限るとの認識を示した。当局者は、「われわれのミサイル発射実験はモラトリアム違反と見る向きがあるが、北朝鮮は主権国家であり、ミサイルの開発・配備・発射実験・輸出の権利を有する」と述べた。ただ、北朝鮮がテポドン発射に向けて動いているかについては直接的な言及を避けた。 (引用終わり)

つい数週間前まで、どういう立場で訪朝するのかということで騒がれていた訪韓が揺れている。

南北の6.15行事に関してもこうした記事がある。ハンナラ党に関する発言で問題になっているのかと思っていたが、それ以外の部分でも問題が起こっていたようで。

(以下、中央日報の記事より引用)
北朝鮮終始中傷…6.15行事遺憾残して幕

6.15南北共同宣言行事に参加した北朝鮮代表団が17日、光州(クァンジュ)空港を発って再び韓国の内政に干渉する発言をした。

北朝鮮政府民間代表団147人は4日間の滞在日程を終えて発表した声明で「韓国情勢に関して我々の立場を明らかにすることは南北関係について述べなくてはならないことで、どんな場合でも内政干渉ではない」と主張した。北朝鮮が言う立場の表明とは北側民間団長である安京浩(アン・ギョンホ)祖平統書記局長が10日、平壌での集会で「ハンナラ党が執権するときは南北関係が破綻し、南はもちろん全国が炎に包まれる」と言ったことを指す。また「核戦争の初被害者は南朝鮮同胞」とも脅かした。

ハンナラ党は安京浩氏の入局拒否を政府に促し、北朝鮮の不適切な言辞に対する批判世論も強く提起されている。

安団長は17日午前、イ・ジョンソク統一部長官らと光州学生独立運動記念塔を訪れた席で「学生独立運動が民族を導いてくれる卓越な首領を迎えることができず、方向を失って結局失敗した」と言った。学生独立運動の純粋性まで破損させる言及をしたが、政府当局者は「76歳の高齢である安京浩氏が地位を守るために故金日成(キム・イルソン)主席の称賛など、過剰に忠誠を尽くしている」と批判した。

政府は今後の南北行事で安京浩氏を排除し、韓国訪問ブラックリストに載せる案を検討しているということだ。

南北代表団は政府から14億ウォンの国民税の支援を受け4日間の日程を送った。ところが北朝鮮は光州を発っても中傷を続け、韓国側政府と民間代表団は真っ向から対応ができなかった。(引用終わり)

ミサイルに関しては発射されたら援助を中止するという統一相の発言もあり、一見韓国側の態度が変わりつつあるといった記事も散見されるが、あきらかに危機対応といったもので大統領はこの問題で沈黙を保ったままであるというし、韓国側に拉致問題を解決しようと言う意志がないことが読み取れる記事もある。なんと拉致被害者家族を「特殊離散家族」と呼びかえるのだという。

(以下、中央日報の記事より引用)
統一部長官「ミサイル発射ならコメ・肥料支援を中断」

李鍾ソック(イ・ジョンソック)統一部長官は21日、「北朝鮮がミサイルを発射すれば対北朝鮮支援に影響が出ると考えている」とし、「発射すればコメや肥料を支援しない」と述べた。

李鍾ソック長官はハンナラ党の金映宣(キム・ヨンソン)代表に北朝鮮ミサイル関連懸案を報告し、「ミサイルが発射された場合、制限的ではあるが、はっきりと北朝鮮に対する措置を講じる」と付け加えた。

次はハンナラ党関係者が伝えた李長官とハンナラ党議員との一問一答。

--政府は国際協力に消極的ではないか。(金映宣代表)

「決して微温的ではない。 米国と十分に協力している。 中国やロシアとも協力チャンネルを維持している」

--ミサイル問題に関連して北朝鮮とは直接的なチャンネルはなく、間接通路だけがあるのではないか。(金映宣代表)

「日常的なチャンネルは問題なく維持されている」

--ミサイルを発射しても基本的な南北経協の枠組みは維持する考えか。(李方鎬政策委議長)

「影響を及ぼすと考える。 米国と緊密な関係を維持しながら対処していく」

--発射する可能性はあるのか。(以下、朴振議員)

「発射されるとみて対策を立てている」

--大統領はなぜ黙っているのか。

「関係省庁の長官がやっている。大統領が出る時だと判断すれば、そうすると理解している」2006.06.21 17:13:29 (引用終わり)

(以下、日本経済新聞の記事より引用)
(6/19)韓国と北朝鮮、離散家族再会始まる・28日に金英男氏と母親対面

【ソウル=池田元博】韓国と北朝鮮は19日、南北首脳会談6周年を記念した第14回南北離散家族再会行事を北朝鮮の景勝地、金剛山で開始した。30日までの予定で、28日には北朝鮮による拉致被害者、横田めぐみさんの夫とされる韓国人拉致被害者の金英男(キム・ヨンナム)氏と母親の崔桂月(チェ・ゲウォル)さんが約28年ぶりの再会を果たす見通しだ。

今回は北朝鮮が「テポドン2号」とされる長距離弾道ミサイルを近く発射するのではないかとの観測が広がり、国際的緊張が高まるなかでの再会行事実施となった。再会行事は4つのグループに分かれ、それぞれ2泊3日の日程で南北の離散家族200組ずつが再会する。19日は韓国側から第1陣の99家族、約 400人が金剛山入りし、北朝鮮の100組の離散家族と再会した。

28―30日の最終グループでは韓国から金氏の母親の崔さん、姉の金英子(キム・ヨンジャ)さんが金剛山入りする予定。親子対面の際、金氏が横田めぐみさんの消息に触れる可能性がある。娘のキム・ヘギョンさんが同席するかどうかも焦点となる。

北朝鮮は韓国人拉致被害者の存在を認めておらず、金氏についても「特殊離散家族」として母親との再会を認めた。(引用終わり)

こういう韓国。ミサイルとウリ党議員ではおどろくほどの危機感のなさを、米韓離間が(今さらながらというかまたもや強調される形で)報じられ、その打ち消しに(またもや)躍起な青瓦台の姿も報じられている。

(以下、朝鮮日報の記事より引用)
【記者手帳】「ミサイル報告」を無視した与党

20 日午前10時30分、国会の情報委員会が召集された。この会議は金昇圭(キム・スンギュ)国家情報院長から北朝鮮の長距離弾道ミサイル「テポドン2号」について報告を聞こうというものだ。会議時間前にやって来た情報委員は鄭亨根(チョン・ヒョングン)、孔星鎮(コン・ソンジン)、権寧世(クォン・ヨンセ)ら野党ハンナラ党の議員だけだった。

与党ヨルリン・ウリ党所属の委員たちは第17代国会後半の常任委員会配定のための議員総会に出席していた。10時50分ごろ、情報委員会委員長のウリ党、辛基南(シン・ギナム)議員が現れた。辛議員は席に着くとすぐにハンナラ党議員たちに了解を求めた。辛議員は「ウリ党は委員長を除く情報委員全員を交替させることにした。これまでの情報委員たちは新たに配置された常任委員会に行かなければならないので、今日の会議は出席できない」と述べ、ハンナラ党議員だけで会議を主導するよう頼んだ。

11時30分ごろ、情報委員会では北朝鮮が発射しようとしているものが衛星なのかミサイルなのか、また本当に発射するつもりなのかを巡って、国情院報告の真っ只中だった。だが会議場に与党議員は一人もいなかった。委員長の辛議員も、情報委に新たに配置された与党議員たちに会いに行くといって会議場を後にした。一方、昼休みに少しの間、会議に加わったウリ党の林鍾仁(イム・ジョンイン)議員は「遅刻してテポドン関連報告は聞けなかった。だが重要な内容はあまりないようだ」と話した。

国会法第40条は情報委員の任期について、他の常任委員と同じ期間(2年)ではなく4年と定めている。機密保持や専門性が必要とされるためだ。しかし与党はこれを無視し、情報委員全員を2年で入れ替えた。辛議員は「党内の事情のため」とその理由を語った。この渦中に国際問題となっている北朝鮮のテポドン関連会議が与党議員なしで進められたことになる。会議の結果を伝える記者会見もハンナラ党の鄭亨根議員が行った。

この日、与党が示した態度は「国家安全保障と民生の責任を負う政権与党」という普段の口ぶりとはあまりにもかけ離れたものだった。ファン・デジン記者(政治部)朝鮮日報(引用終わり)

そういえば、日本でも陸上自衛隊撤収の際にこれと似たようなニュースがあったような。
(以下、朝鮮日報の記事より引用)
韓米首脳、昨年9月から電話会談ゼロ

韓米首脳、昨年9月から電話会談ゼロ

盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領とジョージ・W・ブッシュ米大統領の間で9カ月もの間、電話での会談が行われておらず、両首脳の政策協議チャンネルに何らかの問題があるのではないか、という観測が流れている。

盧大統領とブッシュ大統領の間で行われた最後の電話会談は昨年9月20日のことだった。北京で行われた6カ国協議で9月19日の共同声明が発表された翌日、盧大統領がブッシュ大統領に電話をかけたものだ。両首脳はこの時までに計11回、電話で話し合った。盧大統領就任からこの日までの在任期間31カ月を割ると、2.8カ月に1回の割合だ。この時までは懸案があるたびに緊密に協議していた。しかしその後、9カ月間も通話が断たれた状態だ。今回を除いて今までに最も長い期間通話がなかったのは2005年2月から9月の6カ月半だ。

特に今回は北朝鮮のテポドン発射危機が取りざたされてから1カ月も経つのに、この問題を協議するための電話会談は全くない。しかし中国の胡錦涛主席に対しては、ブッシュ大統領は2週間前に電話をかけ「テポドン発射ができなくなるよう北朝鮮に影響力を行使してほしい」と要請した、とニューヨークタイムズが17日、報道している。

ブッシュ大統領と小泉首相はあまりにも頻繁に電話会談を行っているため、あえてメディアが関心を示す必要がないほどだ。小泉首相が今月末に訪米する際、ブッシュ大統領は自分の専用機を使わせる予定だ。日本のメディアの報道によると、両首脳の最近の電話会談は5月31日、米日同盟の未来について10分間協議したもの。ブッシュ大統領は午前中を主に世界各国の首脳との電話会談に充てることが知られている。

盧大統領とブッシュ大統領は去年11月、慶州で首脳会談を行った。しかしこのときはアジア太平洋経済協力閣僚会議(APEC)開催に伴う会談で、それ以外の懸案は取り上げられなかった。

このように両首脳の間に対話がないということは、互いに話すことがないという意味になる。特にテポドン発射の危機に直面しながら対話がないということは、両国間の政策路線の根本的な違いを示しているのかもしれない。

盧大統領の安全保障政策ブレーンの一人、文正仁(ムン・ジョンイン)延世大教授(前北東アジア時代委員会=大統領諮問機関=委員長)は先日、「盧大統領はブッシュ大統領に対して忍耐を失いつつある」と語っている。シン・ジョンロク記者朝鮮日報 (引用終わり)

(以下、聯合ニュースの記事より引用)
「韓米間のチャンネルに問題はない」青瓦台が否定

【ソウル21日聯合】盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領とブッシュ米大統領が9カ月にわたり電話会談をしていないことから、両首脳間の政策協議チャンネルに問題が生じたとの見方が一部メディアで報じられたことについて、青瓦台(大統領府)の鄭泰浩(チョン・テホ)報道官は21日、韓米間の様々なチャンネルを活用し、順調に協議が進められていると反論した。

鄭報道官は同日の定例会見で、「昨年11月のアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議の際にも個別に首脳会談を行い、様々な懸案について緊密な会話をしたにもかかわらず、電話会談の有無だけを取り立てて指摘するのは誤った見方だ」と述べ、関連記事の意図に遺憾の意を示した。

北朝鮮のミサイル試験発射準備で危機局面を迎えているなか、両首脳間の直接対話がないとの指摘については、日常的な問題は外交通商部長官など複数のチャンネルを通じ緊密に協議していると強調した。

一方、青瓦台の楊正哲(ヤン・ジョンチョル)広報企画秘書官は、盧大統領が昨年6月と11月にブッシュ大統領と会談したことや、今年1月の韓米閣僚級戦略対話などを例に挙げながら、両国は必要な時に必要なチャンネルを通じ必要な対話をしていると強調した(引用終わり)

確かに青瓦台が打ち消しているように、会った会わない電話会談の有無と米韓が緊密であるか離間しているかは別問題であるといえるが、米韓首脳会談や米韓閣僚級戦略対話は、米韓が緊密であるというよりはむしろ逆だということを確認出来るものだったのではないか。北朝鮮問題で認識も指針もまるで違うように見える素人目には、確かに戦略対話においては戦略的柔軟性やPSIに関して合意がなされたとはいえ、未だ韓国政府はPSIに対して否定的であるし、戦略的柔軟性に関しても玉虫色の決着といえるものだったように思えるし、米韓首脳会談においても、それを報じた前後のニュース映像、FTの記事、その前後でのAEIのセミナーやローレス米国防副次官の発言、そしてその前後のブッシュ大統領が姜哲煥記者の面会といったことから、米韓の基本路線が著しく異なっているとしか思えないものにしかみえなかった。

北朝鮮のミサイル、そのニュースの中で見せる米韓関係はどういうものなのだろうか。

|

« ゼーリック国務副長官が辞任、後任候補の一人として報じられているバーンズ次官の名前から考えさせられること | トップページ | 大統領発言は「日本に韓国が挑発できないほどの国防力がある」と言えるだろうかと考えさせられる内容で »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/69096/2325016

この記事へのトラックバック一覧です: 今こそ拉致・人権問題でも制裁をと打ち出すとき/韓国と北朝鮮、ウリ党の危機意識のなさと米韓離間とその打ち消し躍起:

« ゼーリック国務副長官が辞任、後任候補の一人として報じられているバーンズ次官の名前から考えさせられること | トップページ | 大統領発言は「日本に韓国が挑発できないほどの国防力がある」と言えるだろうかと考えさせられる内容で »