« それはすなわち中国のみが勝手に採掘する期間がのびただけなのでは? | トップページ | カーターやクリントンがまんまと騙されたにもかかわらず、という話に見えなくもない »

2006年5月19日 (金)

党首討論の割には盛り上がらない教育基本法に関する話

小生のようなド素人にはどちらが主導権を握ったか分からない党首討論であったが、両党共に主張したいと思われる内容に関しては大体理解ができた。

(以下、毎日新聞の記事より引用)
党首討論:小泉首相と小沢・民主代表の党首討論(詳報)

■国会運営

◇審議時間、十分に取れ--小沢氏/円滑審議、心がけたい--首相

小沢一郎民主党代表 衆院厚生労働委員会で、与党の医療に関する法案の強行採決がなされた。しかも、民主党が以前から提案しているがん対策の法案は論議の場にも乗せないままに。議論を終えたら採決すべしというのは私の持論。だから採決すること自体は構わないし、採決すれば多数が勝つのは当たり前。

ただ、野党がまだ議論したいことがあると言っている以上、時間を十分に与えるべきではないか。何の法案でもできるだけ議論を尽くす、その上できちんと賛否の採決をするという習慣を国会でもつけていくことが大事だ。

一方、従来の野党にも大きな原因があった。法律が通らないうちに実施作業をやるのはけしからんという形で役所をけん制してきた。政府が責任を持って法律案を提出した以上、通った時の準備作業を最初から始めるのは当たり前で、やって構わない。国民のためになる法案ならば、それに対し野党が意図的に議論をふっかけ、口実をつけて引き延ばしたりすれば、国民の批判は野党に向かう。国民にとってよくない法律ならば、野党が一生懸命頑張って成立を阻むことを、国民はきちっと見ている。こういうことを繰り返さないよう要望しておきたい。

小泉純一郎首相 基本的に私も同感だ。小沢さんはかつて、日本の戦後政治は多数決の原理を軽視してきたと言っている。十分に時間をかけ、審議が終われば採決するというのが一つの認識のあり方だ。今後、それぞれの委員会で慎重に審議をし、できるだけ円滑に審議を進めていくよう心がけたい。

小沢氏 強行採決したばかりで賛成だと言われてもちょっと困る。国会運営においても、首相から、野党が議論したいというならさせろと指示すれば済むことだ。私も首相も9月で任期だ。議会制民主主義をきちんと軌道に乗せていくことについても誠意を持って政治運営にあたってほしい。

■教育

◇社会荒廃、教育ただせ--小沢氏/基本的責任、親にある--首相

小沢氏 日本人の心の荒廃、すさんだ社会に、野党も含め政治がきちっと対応をしていかなくてはならない。特に日本人は、近代の工業化、産業化には立ち遅れたが、心の豊かさ、モラルの高さ、文化水準においては、西洋に決して負けないことを誇りにしてきたはずだ。今日のすさんだ日本社会の状況について、首相としてどうとらえているのか。

首相 日本の歴史を振り返ると、豊かさの点においても、自由の点においても最も恵まれている時代だと思う。先人が何とか平和な時代に持っていこうと、食べ物に困るような時代をなくそうと言って、そこに到達し、今、想像もできない憂うべき事態が山積している。まさに心の問題、法律以前の問題、人間として何のために生きているのか問われている時代だと思う。まさに今、親の世代が人間としてどうあるべきか、親の責任は子どもに対してどうなのかを率直に問いただす時代ではないか。その中で、法的な問題で整備できるところがあれば整備していかなくてはならないと思っている。

小沢氏 日本社会の現状を考える時、やはり戦後体制からひもといていかないといけないんじゃないか。戦後の仕組みや体制そのものに大きな制度疲労というよりは、いろいろなゆがみ、ひずみとか矛盾が、世の中の現象になって現れているのではないか。そういう体制の中で、やはり一番の問題ではないか、こういうところは直さなくてはいけないというような点を話してほしい。

首相 自由と民主主義と市場経済の原理を重視して日本の経済を発展させていこうという基本理念のもとに今日までやってきた。敗戦後の目標としていた一つの目標は達したと言っていい。しかしながら60年たってゆがみも出ている。財政の問題、環境の問題、さらには世界で一番長生きできる国になったけれど、今後の社会保障制度をどうしていくか、子どもたちの教育をどうしていくか、さまざまなひずみが起きている。

戦後60年間平和だった。これからも50年、100年、平和のうちに民主主義を守り、経済的発展をしていき、国際社会の中で有力な一員として世界の平和と繁栄のために貢献できるような日本にしていくのが、政治家、政党の責務だと思う。

小沢氏 一番の問題はやはり教育だ。今、首相の話の中で大人の責任だろうという話があった。私もそう思う。やはり大人が自分勝手に目先の自分のことさえ良ければいいんだと、ヒューザーの問題であるにしろ、ホリエモンの問題であるにしろ、みんな金のためなら手段選ばず、目先の利害さえ良ければそれでいいと、そういう大人の姿を見て育って子どもが良くなるはずはない。日本の社会の今の荒廃を考える時には、子どもの教育から始める以外にない。そういう意味において戦後体制の問題、国が直接つかさどることとして、教育行政の問題がやはり大事だ。現在、教育の基本的な責任はどこにあると思うか。

首相 基本的には親にあると思う。教育において法律は大事だが、まず最初に生まれた子に対し、しっかり寄り添うのが基本だ。教育の原点は、まず幼児期に周辺の方々が子どもをしっかり抱いて、そっと降ろして歩かせる。私はいかなる法律より以前に、大人がこれを十分認識して子どもを育てるべきだと思う。

◇国責任負わぬ形、問題--小沢氏/与野党で審議、進める--首相

小沢氏 私が聞きたかったのは学校教育、教育行政の仕組み、その責任だ。

首相 文部科学省、あるいは地域の学校、教育委員会、それぞれ責任があるが、教師、子どもたち、教える側と学ぶ側がお互い信頼関係をもっていけるのが極めて重要だ。それぞれの子どもにおいても能力差がある。基本的な問題については十分よくわかった上で次の段階に進めていく。習熟度に応じて次のレベルに進んでいく体制というのが必要ではないか。

小沢氏 私が聞いているのは制度論であり、今日の教育行政の責任がどこにあるのかということだ。それが戦後体制そのものの問題だ。私から言うが、今の教育行政の責任は町村、教育委員会にある。しかし教育委員会には財源がない。一方で文科省は金を持っている。それが指導という形でしかできないが、実質的にはやっている。責任の所在がはっきりしていない。こういうゆがんだ形が問題だ。与党の教育基本法改正案が提案されたが、この問題についてどんな考え方でできているのか。

首相 すべての子弟に教育の機会を与えるのが国の責任だと思う。実際の教育で教育委員会の役割も大きいと思う。教育の権限も財源も与えてくれという要求が地方は強い。しかし国が費用、財源の問題はしっかりとやるべきだという議論がある。教育基本法の議論において、与野党で議論を進めていきたい。

小沢氏 戦後体制、しかも教育について今、文科省が直接的な責任を負っていない形に制度的になっている。仕組みをきちんとしないといけない。与党が出した案は、そういう仕組みをきちんと変えるような案ではない。戦後のゆがんだ教育行政の是正というような視点が全くない。民主党の教育基本法改正案は、きちんと国の責任とうたっている。

首相 国家がしっかりと教育に責任を持てという民主党の対案も協議しながら、しっかり委員会で審議をしていきたい。

毎日新聞 2006年5月18日 東京朝刊(引用終わり)

自民党としては国会で審議しそれが終われば審議をする姿勢に変化はないが、民主党案についても審議するのだから民主党に積極的な国会への参加を求める意図があったものだったのではないか。民主党は民主党で、民主党案は国家の責任をうたっている=民主党案の方が優れているということをアピールする意図があったことが分かる。

二つの見方ができる。すなわち、自民党としては、しっかりと審議をしろと小沢代表が言ったのだから、まさか審議拒否など起こさないと言うことができるような言質を引き出し、審議をするというスタンスを示すことができたという見方。もう一つは民主党にしたって、自民党に言われるまでもなく民主党案の方が優れていることがアピールできている、審議拒否をするなと言われても首をかしげるような感じなのではないのかという見方。

どちらにせよ、国会での審議は盛り上がるのではないかと思うのだが、なかなかそういう話は出てこない。

良くニュースになる話は、愛国心に関する表記に関することばかりであるが、この討論では小泉総理側の「しっかり抱いて、そっと降ろして歩かせる」という教育における親の責任、小沢代表側の地方行政組織と中央の文科省の関係などあまりとりあげられてこなかった。

もっとも小泉総理の「しっかり抱いて、そっと降ろして歩かせる」や小沢代表の地方教育行政組織法がらみの話といったものは、前文に書いたりとかするとか、親に対する育児教育支援対策や地方教育行政組織法改正が必要な話なような気もするのだが。

しかしながら、二大政党のトップがあまり報じられていないところにまで言及したのだから、国会においてもっと活発にやってほしいものなのだが・・・・・あまりでてこない。

本当にやる気があるのだろうか。

|

« それはすなわち中国のみが勝手に採掘する期間がのびただけなのでは? | トップページ | カーターやクリントンがまんまと騙されたにもかかわらず、という話に見えなくもない »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/69096/1853757

この記事へのトラックバック一覧です: 党首討論の割には盛り上がらない教育基本法に関する話:

» 子育て・育児の悩み相談119番 [子育て・育児の悩み相談119番]
子育て・育児の悩み相談119番〜デリケートな子育て・育児の悩みを解決する為の情報を提供します。〜 [続きを読む]

受信: 2006年10月20日 (金) 20:00

« それはすなわち中国のみが勝手に採掘する期間がのびただけなのでは? | トップページ | カーターやクリントンがまんまと騙されたにもかかわらず、という話に見えなくもない »