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2006年5月17日 (水)

文革40年、中国で文化大革命を検索すると・・・など

えげつない話である。東亜日報によると、検索しただけで関連法規に触れる可能性とのこと。

(以下、東亜日報の記事より引用)
中国にはこれ以上、文化大革命はない
MAY 13, 2006 06:54

「あなたの検索語は関連法規を違反する恐れがあります」。中国人が最も多く利用する検索エンジン「百度」に「文化大革命(文革)」を打ち込むと、このような警告の文句が浮かぶ。文化大革命自体が分からないように言葉まで封鎖しているのだ。検索だけでも刑事処罰を受けるとは恐ろしい。

●中国政府、「文化大革命」の言葉まで封鎖

中国全域を搖るがした文化大革命の40周年(16日)が数日後に迫ったが、中国政府は極めて冷静だ。政府の公式行事はもちろん、有り勝ちな社会団体の行事一つもない。新華通信など中国のマスコミは12日まで文革に関する記事は1行も報していない。

文革に関する書籍出刊や映画、ドラマ製作もすべてタブー事項だ。北京の写真作家である欲挙行氏は先月、文革写真展を開こうとしたがあきらめた。政府の封鎖措置のためだった。

西洋のある外交分析家は、このような中国政府の全面的な取り締まりについて「まだ文革に関する評価が行き違ううえ、ややもすると毛沢東に対する再評価につながり、国論分裂を起こす可能性があるなど、危険要素が少なくないためだ」と分析した。

●庶民たち、「あの頃が今よりもっと暮らしやすい時代」

北京でタクシーを運転する松子明(50)氏は10日「文革の時と今を比べると、いつがもっと良いか」という記者の質問に、「あの時がもっと暮らしやすかった」と言い切った。

当時は、国家が渡す12元ですべてのものが解決されたが、今は1月に2500元ずつ稼いでもいつも足りないというのだ。それに、いつ職場から追い出されるか分からないため心細い。

さらに拡大する貧富格差と天井知らずの住宅価格を見ながら、庶民たちは素朴だったものの、衣食住の心配はなかった当時に対する郷愁を感じるようだ。文革に対する郷愁は、まだ冷めない毛沢東の人気からも分かる。

●評価はまだ平行線

昨年10月に死亡した「中国現代文学の巨匠」巴金氏は1986年6月、文革博物館設立を主張しながら「自らの醜さを直視することができない民族には希望がない」と批判した。

映画『覇王別姫』を製作した陳凱歌監督は「私の人生の重要な経験は文革時代に得た」と話した。

胡錦涛国家主席を含む第4世代指導部は、以前の2、3世代指導者より毛沢東に傾いているようだ。文革は、マルクス―レーニン主義と毛沢東思想の軌から離脱したもので、毛沢東思想とは区別しなければならないというのだ。

中国共産党は1981年6月、第11年第4次中央委員会全体会議で「文革は党と国家、人民に建国以来最も深刻な挫折と損失を抱かせた毛沢東の極左的誤謬だ」としている。

中国社会科学院のある教授は「文革はもう無視するか、または論争の対象ではなく克服の対象でなければならない」と述べた。(引用終わり)

再評価、国論分裂といわれてもいまいちぴんとこなかったのだが、産経新聞の4月の記事を思い出した。
(以下、産経新聞の記事より引用)
文革ムードのレストラン、北京で人気

【北京=野口東秀】「死者1000万人、被害者1億人」ともいわれる中国の文化大革命が終わって今年で30年になるが、北京では文革ムードたっぷりのレストランが人気を呼んでいる。

文革は「資本主義の道を歩む実権派の打倒」を掲げ故毛沢東主席が発動、多くの指導者や知識人が犠牲となった。

店内には当時の写真やポスターが張られ、毛主席の肖像を背景に「紅衛兵」にふんした若い女性が歌い踊る。北京市内には似たような店が数店舗あり、ちょっとしたブームになっている。

客は40-50歳代が多い。「紅衛兵だった。当時が懐かしいよ。2度と起きてはならないが…」と男性客は笑った。(04/12 21:09)(引用終わり)

リンク先には写真、記事中に出てくる「紅衛兵」の制服を身にまとい毛沢東語録片手に歌い踊る女性の写真が掲載されている。この記事を読んだときには、正直中国流のブラックユーモアかと感じたのだが、そうでもないようで5月15日付けの産経新聞では
(以下、産経新聞の記事より引用)
文化大革命から40年 北京の骨董市場で「毛グッズ」人気
≪「貧しくても平等」な時代懐かしむ?≫

【北京=野口東秀】中国を大混乱に陥れ、死者1000万人を出したともいわれる「文化大革命」(1966―76年)の開始から、16日で40周年を迎える。14日付の香港紙・明報によると、中国当局は国内での文革の記念活動を一切禁止すると各地に通知した。毛沢東主席(当時)の責任などをめぐり、党への批判が高まることを防ぐ狙いとみられる。しかし、当局のこうした心配と裏腹に、北京市内の骨董(こっとう)市場などでは当時の「毛グッズ」「文革グッズ」が高値で売買され、人気を博している。

文革当時は、毛沢東主席を礼賛する陶器から書籍まで、あらゆる宣伝道具が製造された。それがいま、北京市内の骨董市場で「毛・文革グッズ」として主役の座を占めている。毛氏の陶器、金属バッジは1元(約14円)から30元、セットものは1000元を超える。「打倒され、紅衛兵に踏まれる劉少奇国家主席」を描いたポスターは珍品として800元。20万元の値がついた毛主席の肖像画の油絵もある。

記念品としてグッズを買いに来た中年男性は懐かしそうに宣伝ポスターを見つめ、「いわば懐古趣味だね」といい、人民服姿で骨董品を売っていた任義芝さん(85)は「当時は何しろ貧しかったから資本家を憎んでいた。今の中国は金がすべてになってしまって、強い指導力を持つ皇帝が必要なのでは」と語った。

40年後のいま、毛・文革グッズが売れている現象には、文革の傷が民衆の間で癒えつつある一方で、特権階級の腐敗などから社会への不満が高まっていることを背景に、毛沢東が掲げた平等社会の理想を懐かしむ心理も働いているといえそうだ。(05/15 19:50)(引用終わり)

なんというか、えげつない話である。

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