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2006年4月 8日 (土)

民主党挙党体制、要するに「金太郎あめ」でそのうち派閥順送りか。片や自民党の派閥政治の派閥は「氷」状態か

小沢執行部の陣容固まる、とはいえほとんど再任である。

各グループの均衡が図られたと見るか、前原前代表がやめたんだから良いじゃないかと見るか、がせメールの責任はどこに行ったんだと見るか、もし千葉補選で負けたとしても旧執行部のメンバーが決めたことだからとそのとき旧メンバーを切り捨てて代表責任の声を抑える思惑があると見るか。

あのバラバラ民主党で正確な票読みを行えた小沢陣営。可能だった理由は何なのだろうか?小生のようなど素人が思いつくのは以下の二つ。

1)小沢一郎議員という卓越した「自民党政治家」が、そのキャリアと能力を存分に発揮すれば民主党内での票読みなど赤子の手をひねるようなもの。

2)実のところ、民主党内グループの実態は派閥であって、自民党と同じであるという批判をかわすために曖昧なグループであると党外にアピールしていただけ。

どちらにせよ、民主党の能力が劣っていたことの裏返しにしかならない。
1)小沢議員にできて鳩山・菅・羽田・横路・川端各議員や中堅若手グループが党内の票読みをする能力がなかったとしても、あまりにもお粗末すぎる。
2)バラバラだという指摘は派閥がないと言うことを指しているのではないのに、「派閥とは違うんです」なんてことをしていたとしたら、あまりにお粗末すぎる。

人事は結局のところ、トロイカ体制。そしてグループ重視の言ってみれば「派閥順送り」って感じが留任という形から見えてくる。

さて、権限を分散しようとして誕生したトロイカ体制、権限が一つに集中している人が第一書記が書記長ポストを復活して、権力バランスが狂ってそのうち崩壊なんてことにならなきゃ良いが。

(以下、毎日新聞の記事より引用)
民主党:挙党態勢と継続性に重点を置いた布陣

小沢一郎・民主党代表は初仕事と言える党役員人事で菅直人、鳩山由紀夫両元代表を要職に置く一方で前執行部の体制を存続させ、挙党態勢と継続性に重点を置いた布陣を敷いた。人事をめぐりかつて強引さが目立った小沢氏にしては「逆サプライズ」と言えるほどの安全運転。当面は暫定的な体制を取り、9月再選で本格体制に移す戦略が基本とみられる。ただ、偽メール問題の責任を負う前執行部がほぼ「居抜き」でとどまることに党内からも疑問の声が出始めている。

最も驚きをもって迎えられたのは、小沢氏と距離を置く渡部恒三国対委員長らも含めた再任だった。小沢氏は会見で党内融和を強調。党幹部は「自分が変わったということを見せたいのだろう」と、「ニュー小沢」路線の一環と説明した。

だが、最大の焦点だった菅氏の処遇では、菅氏に近い議員らから就任を求める声が出ていた幹事長ポストは割り振らなかった。この日の3者会談で小沢氏は、代表と代表代行の役割分担について「来年の参院選に関することは自分がやりたい」と宣言。選挙の実権を菅氏に渡したくない意向を強く示した。同じ会談で菅氏は小沢氏に「週に一度は代表、代表代行、幹事長の会合を開いてほしい」と求め、早くも主導権争いが始まっている。

また、小沢氏は会見で今回の人事について「このままでいいと思えば(代表選がある今年)9月まで行くが、当面だ。国会終了後に考える」とも述べ、暫定体制も示唆した。小沢氏に近いベテラン参院議員は今回の人事が、前原前執行部メンバーへの忠誠度を試す踏み絵の側面があるとも指摘する。

ただ、小沢氏の思惑とは別に、国民から強い批判を受けたメール問題の責任はあいまいになりかねない。中堅衆院議員は「責任をとって総退陣した執行部がほぼ再任というのは変な感じだ」と語った。【須藤孝】毎日新聞 2006年4月8日 21時02分 (最終更新時間 4月8日 22時18分)(引用終わり)

小沢代表は自民党のやり方を知っている、となると自民党も他の昔自民党という方々も小沢代表のやり方を知っている。小泉総理は手強いと評し、気を引き締めないとというコメントも相次ぐ中、石原都知事は。

(以下、毎日新聞の記事より引用)
民主党:新代表に小沢氏 大した党にならぬ−−石原都知事は酷評

東京都の石原慎太郎知事は7日の定例会見で、民主党代表に選出された小沢一郎氏に触れ、「私は彼を評価しません。あの人ほどアメリカの言いなりになった人はいない。大した党にならないと思うね」と酷評した。

石原知事は「(小沢氏は)自民党を牛耳っていた金丸信元副総裁らを背景に自民党幹事長を務めたが、アメリカに言われて、造らなくていい公共工事をやって、湾岸戦争の時は、一瞬にして戦費支出を決めた。自民党で一番いい思いをしたのは、あのグループ(旧経世会)じゃないの」と指摘。「テレビで見たけど、小沢君の言うことは非常に観念的、抽象的」と、批評した。【北村和巳】毎日新聞 2006年4月8日 東京朝刊(引用終わり)

そして、記憶が確かならば同時期に当選した森前総理はというと。

(以下、共同通信の記事より引用)
「民主は金太郎あめ」 森氏、小沢体制短命論も

自民党の森喜朗前首相は8日、奈良市で開かれたパーティーであいさつし、民主党代表に小沢一郎氏が就任したことに関連し、菅直人、鳩山由紀夫両代表経験者の名も挙げ「どこから切っても菅、鳩山、小沢しか出てこない。都合が悪くなると代表を切りグルグル回して国民の目を欺く民主党は『金太郎あめ』としか言いようがない」と皮肉った。

同時に、小沢体制について「どこまでうまく続くのかという危惧(きぐ)がある」と短命の可能性を指摘。国民投票法案と教育基本法改正への対応が、今後の民主党の鍵を握るとの見方を示し「反対している旧社会党系を説得し、日本の将来のため献身的努力をすれば、健全野党となり、いずれ与党になることも可能だ」と述べた。(共同通信)- 4月8日17時4分更新(引用終わり)

とはいえ、口癖が「メディアはすぐに切り取って」であるので、気になるのはその前後の文脈である。

その森前総理といえば、総裁選である。日本経済新聞の清水真人編集委員は次のように分析なさっている。

(以下、NET EYE プロの視点の記事より引用)
政治ゲームのルール決める「小泉・森戦争」(4/7)

「小泉さんと森さんで話がつけば、一瞬で決まるわね」(参院議員会長・青木幹雄)。「今までたくさんの派閥が分裂しており、森派も分裂するかも知れない」(前副総裁・山崎拓)。自民党のポスト小泉レースは51歳の本命、官房長官・安倍晋三を69歳の対抗馬、元官房長官・福田康夫が追う展開になってきた。2人とも最大派閥・森派に身を置く。カギは同派出身の首相・小泉純一郎と現領袖の前首相・森喜朗、両実力者の駆け引きだ。政局ゲームのルールの今後を占う戦いになるかも知れない。

「安倍vs福田」骨肉の争い、最大派閥のジレンマ

権力集団は外敵に攻められて滅ぼされることは少ない。むしろ、些細な内部の対立がいつの間にか肥大し、抜き差しならなくなる。そこへ外からの分断工作も手伝って暗闘から最後は分裂し、自壊していく。小泉政権下で事実上の総裁派閥として「わが世の春」を謳歌する森派。その前に長期間、権勢を振るった最大派閥の歴史が雄弁に物語っている。田中派−竹下派−小渕派−橋本派−現・津島派の系譜である。

ロッキード事件から復権を夢想し続けた田中角栄に竹下登が世代交代の反旗を翻し、1987年に二階堂進らベテラン勢との間で分裂に至る。その竹下派は92年、小沢一郎、羽田孜、渡部恒三らと小渕恵三、橋本龍太郎、梶山静六、野中広務らに真っ二つに割れ、小沢らは集団脱党して自民党下野の引き金を引く。残った小渕派は98年、総裁選で小渕と梶山(脱会)の骨肉の争いに直面。竹下と2人の死後、橋本派に衣替えするが、2003年の総裁選で小泉再選の是非を巡って野中と青木が激突、事実上の分裂状態に陥り、完全に力を失った。

森派も自壊のベクトルを内包する最大派閥のジレンマと無縁であるはずがない。党内の中堅・若手の支持と世論の人気でリードする安倍に対し、福田擁立論は小泉政権で冷や飯続きの他派閥やベテラン勢が主導する。「2人の違った政策が同じ政策集団の中にあるのはおかしい。派閥を割るか、どちらかの政策に一本化するかだ」。山崎は5日の日経CNBC番組で、靖国神社参拝と対中国外交での安倍と福田の温度差をあげつらい、森派を公然と揺さぶった。分断工作は既に本格化している。

「安倍vs福田」の対立構図を創られてしまった時点で森は既に後手に回った。2枚の総裁候補を抱えこむことは「うれしい悲鳴」などと浮かれていられる事態ではない。派閥分裂の芽が既に相当、大きくなっていることを意味する。この先、どちらが降りても政治的に傷を負う。無論、森もそんな危うさは知り抜くから、福田を森派ナンバー2である会長代行に就けようと動いた。安倍が降り、福田が出馬する場合は森派の代表選手としてごく自然な形で推せる。安倍が出馬する場合は森が福田に領袖の座を禅譲して両者の顔を立てる。そんな腹づもりを知ってか知らずか、福田は固辞した。

一発勝負の変則キングメーカー争い

森派が一本化できれば、青木の予言通り総裁選の帰趨は「一瞬で決まる」かも知れない。青木と森は早大雄弁会の先輩・後輩の関係だ。2人が手を組めば森派と津島派、最大派閥と第2派閥が提携するわけだから、党内勢力図から言って圧倒的に優位に立つ。青木と森の関係は小泉政権下でも一貫して崩れず、小泉とのパイプを保ち、支えることで自分たちの権力も維持してきた。ポスト小泉でも二人三脚でキングメーカーを狙う。

「小泉改革には傷跡がある。次の選挙は挙党体制でないと勝てない」。森は3月28日、モスクワで記者団にこう強調した。「挙党体制」とは派閥の勢力均衡など党内秩序に幅広く目配りすることであり、「老・壮・青」の各世代のバランスにも配慮することだ。「森、小泉に引き続いて我々(森派)がやることに党内が賛成しているかも分からない」とあえてへりくだって見せる姿勢も忘れないあたり、党内の空気を読む老かいさは相変わらず、抜群だ。

森は「次の参院選はいい条件があるわけじゃない」と、安倍をみすみす負け戦に向かわせて短命政権のリスクを負わせたくないという「安倍温存論」を唱える。青木は1日、党島根県連の会合で「49議席しか取れなかった前回の参院選も小泉首相、安倍幹事長だった。候補者本人が努力しないと票は取れない」と、森に歩調を合わせて安倍擁立論をけん制した。「選挙の顔」より「挙党体制」。そんな内向きの論理からは安倍より18歳も年長で、党内に敵が少ない福田への傾斜が透けて見える。

一方の小泉。「今は自民党の方が有権者に新しいと評価されている。無党派層は宝の山だ。いい候補者を立て、きちんとした公約を掲げれば、負けない」。3月23日夜、安倍や幹事長・武部勤に参院選対策をこうぶっていた。森や青木とは対照的な認識だ。総裁選も同じ線上にある。無党派層も取り込める「選挙の顔」を、それにふさわしい選出方法で選ぶ「国民参加型」だ。武部は党員以外も参加できる模擬投票や全国11ブロック別の政策討論会など知恵を絞る。

「院政は敷かない」。小泉は最近、こう漏らしている。内閣総理大臣の最高権力を誰とも分有することなく、存分に行使し続けてきた「戦後最強の宰相」小泉が退任後、後継首相の仕事ぶりに口を出すのは全くの自己矛盾だから、確かに院政などありえない。ただ、小泉改革路線の継承を確実にするため、ポスト小泉が決まる瞬間までは最大限、影響力を発揮する機会をうかがう。つまり、小泉と森、青木は9月の総裁選1回限りの変則的なキングメーカー争いを演じることになる。

「国民参加型」vs「挙党体制」、小泉政治の総決算

小泉は「国民参加型」の開かれた総裁選のあり方にはこだわるが、必ずしも安倍支持ありきとは限らない。総裁選間際まで求心力を維持し、主導権を保持し続けるにはポスト小泉候補を競い合わせ、混沌とした状況を演出しておく方が望ましい。意中の人物がいても、におわせることすら禁物だ。権力闘争の一寸先は闇。安倍が何らかの理由で出馬しないかも知れないし、福田が断然優位に立てば勝ち馬に乗る手法だって絶対取らないとは言い切れない。常にフリーハンドを保つことは鉄則だ。

そうは言っても、「国民参加型」総裁選の推進は結果的に安倍を後押しする効果を持つことも否定は出来ない。小泉の「国民参加型」と森、青木の「挙党体制」。開かれた選出か内向きの融和か。2つの論理は水と油のように、どうにも相容れない。つまり、自民党総裁選という大政局のゲームのルール、共通の土俵が実は必ずしも定まっていない。それが「安倍vs福田」の対立構図と重なり合ってしまうと、非常に厄介で、展開は読み通せない。

長年、住み慣れた森派をあえて脱会し、世論の圧倒的な追い風に乗って当選した2001年の総裁選。党内の「抵抗勢力」の反対で悲願の郵政民営化法案を参院で否決され、「国民に聞いてみたい」と打って出た昨年の郵政解散。小泉は派閥の勢力均衡を基礎とした自民党内権力闘争の旧来型のルールに捕らわれず、世論を味方に付け、自ら設定した土俵に反対勢力を引っ張り上げては撃破してきた。

既に政局ゲームのルールは相当程度、変質してきた。今回の総裁選を小泉政治の総決算と位置づけるならば、最後の闘いで小泉が「森派の人間」に戻る予定調和の大団円はふさわしくない。小泉劇場にはむしろ「森派をぶっ壊す」幕切れの方が似つかわしいかも知れない。小泉、森、安倍、福田、そして安倍を推し、小泉と森の狭間に立つ新実力者候補の政調会長・中川秀直。森派の中枢に位置するこの5人が誰一人、傷つくことなくポスト小泉が決することだけはどうやら、ありそうもない。(文中敬称略)(引用終わり)

ただ、文藝春秋から出ている『諸君!』の平成18年5月号に掲載されている森前総理の発言からすれば、総裁選後に名称が森派であるかどうかは分からないが、NET EYEでの分析とこの中で紹介されている山崎前副総裁の発言が気になる。生まれて四半世紀も経ってないが、派閥の結束を乱すとかそういうことになると、岩を砕くといった感じのニュアンスのコメントが多かったような気がするのだが、この発言はなんだか「氷を砕いたり小さくするには熱を与えて溶かしたり、ぬるい水の中に入れて溶かしたり、アイスピックを使うような方法じゃなくても良いんですよ」って感じがしてしてならない。

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